ショコラ。
普段この手は見ないのだが、東京MXでたまたまやっていたので鑑賞。 上のamazonのレビューを見ると、「心温まるファンタジー」みたいな見方が「正しい」のかもしれんが、これって裏を返せばホラー映画だよな。 公式の解釈 「因習に凝り固まるフランスの小さな村に、不思議な雰囲気を漂わせる女性ヴィアンヌとその幼い娘が現れ、チョコレートの店を開いた。その美味しさに、禁欲を強いられている村人たちは驚き、戸惑いつつも少しずつ心を開いていくのだが…。名匠ラッセ・ハルストレム監督が贈るファンタジックなヒューマンドラマ」 ホラーな解釈 「伝統を守って静かな暮らしを営んでいたフランスの小さな村に、流れ者の女とその娘がチョコレートの店を開いた。村人たちは怪しげな製法で作られたチョコレートの虜となり、徐々に女に精神的に取り込まれてしまい、最後の牙城だった村長までが洗脳されてしまう」 要するに、ハリー・クレッシングの「料理人」とか、キングの「ニードフル・シングス」と同じフォーマットだ。プロットだけ抜き出してみると、いわゆる悪魔の誘惑モノとしても成立するんである。異物の侵入によって安定的な環境が変化する、という黄金のフォーマットはあらゆるパターンで語ることができるんだなぁ、と改めて思った。 ホラーと言えば、「恐怖の精神病院」と「吸血鬼ボボラカ」、さらには「レオパルドマン 豹男」、「私はゾンビと歩いた!」がDVD化されてたのでさっそく購入。 40年代RKOクラシックホラーシリーズなのだが、「キャット・ピープルの呪い」と「死体を売る男」は既に見ていたので購入は次の機会に。 雰囲気で見せるタイプの映画。ユニバーサル流の特殊メイクやら気ぐるみやらは一切出てこない。いわゆる「怪奇映画」ってやつだな。後年もっと洗練されたロバート・ワイズの「たたり」みたいな映画が登場するが、その先鞭といったところか。「レオパルドマン 豹男」「「私はゾンビと歩いた!」はまるっきり初見だったが、ジャック・ターナー(トゥールヌール)つー監督はこの「雰囲気」だけで恐怖を演出するのが実に巧み。「キャット・ピ-プル」でもおなじみの暗い路地・見えない影におびえるヒロイン…、この「おびえ」という奴はショック演出よりも遥かに難しいわけで、やっぱターナー、上手いなぁ。モンスターがももんがぁ、と登場すりゃあ良しと思ってるような三流クリエイターは100回見たほうがいいと思うぞ(笑) ついでに、「スーパーマン・リターンズ」と「TRICK劇場版2」も。 「スーパーマン・リターンズ」は「スーパーマン1・2」の正当な続編としてOK。「3,4はなかったことに」というのは激しく同意(笑)。 ただ主演のブライアン・シンガーがクリストファー・リーヴより線が細そうに見えるのと、ロイス・レーン役の女優がなぁ。リーヴはかなりトレーニングしてムキムキにしたそうだし、シンガー君には「スーパーマンの呪い」に負けずに続編ではさらに頑張ってほしいものだ。 しかしジョン・ウィリアムズの音楽って改めてスッゲーよなぁ。 「TRICK」は例によって例の如し(笑)。これで最後といわずに、俺的には上田教授の活躍がもっと見たいのだが。
by SIGNAL-9
| 2007-01-09 12:56
| 読んだり見たり
|
カテゴリ
全体 一般の話題 奇妙な論理 奇談・異聞 秋葉原 研究(笑) 町歩き 古い話 東電災害 電算機関係の話題 情報保護・セキュリティ 読んだり見たり TIPSとかKludgeとか 拙作ソフトウェア 未分類 最新の記事
記事ランキング
以前の記事
最新のトラックバック
その他のジャンル
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||