【天声人語】朝日新聞 2006年01月26日(木曜日)付
原民主党代表が23日の国会で、自民党は堀江貴文ライブドア前社長を「衆院選の票寄せパンダ」に使ったとただした。小泉首相は、捜査と選挙の応援とは別の問題だと答えた。その夜、堀江前社長が逮捕された。翌日になると、首相は「不明だと言われれば、それまでですけどね」と述べた。 『昨日のこの欄では、「マスコミはどうですか。すごく持ち上げたじゃないですか」という公明党の幹部の発言について、こう書いた。「すんなりうなずくつもりはないが、取材相手との距離をどう取るか、メディアは常に問われている」』 と書いてあるので、「ほほう。朝日はちゃんと自己総括しておるというわけだな。どれどれ」と、前日の天声人語を見てみたら。 自民党が堀江社長を総選挙に担ぎ出し応援したことにからんで、公明党の冬柴幹事長が述べたという。「マスコミはどうですか。すごく持ち上げたじゃないですか」。すんなりうなずくつもりはない。しかし、取材相手との距離をどう取るのかは、常にメディアが問われることではある。以上、本文終わり。 …あの~、その「改めて考えて」みた結果はどこに書いてあるんでしょうか? こういうのは、「思考停止」文言つって、悪文の代名詞だと思うんですがね。「改めて考えてみたい。以上」で、全然考えてないのでは…。 端的に言えば、「お前がいうな」ってところである。 問)ライブドアの堀江貴文社長が逮捕されましたが、この事件についての受け止めは。実際のところこの「貴社」というのは朝日新聞社のことである。朝日新聞は少なくとも麻生外務大臣のこのイヤミには、思考停止的な文言ではなく答える義務があると思う。なぜなら、俺を含めて多くの国民が、おそらく朝日を含めたマスコミのこの問題に関する「手のひら返し」を鼻白んでみているに違いないからだ。 つまるところ、天声人語をこのように書き換えてもまったく違和感がないのである。 しかし「ホリエモン人気」を読者や視聴率集めの広告塔として利用したメディアが、政党に矛先を向けたのには少々驚いた。それこそが「棚にあげて」ではないだろうか。 ------------------1/30追記 発信箱:どのツラ下げて… 山田孝男(編集局) 毎日新聞 2006年1月30日 0時13分 毎日新聞西部本社(北九州市)が発行した1945年8月16日付朝刊は1面の一部と2面が真っ白だった。当時の新聞は表裏2ページしかない。前日まで焦土決戦をあおった揚げ句、「国民も今日から転換するのだなどと、どのツラ下げて言えた義理か」という高杉孝二郎編集局長の判断で終戦勅語と行政告示しか載せなかった。彼はまもなく社を去った(毎日新聞130年史)。まともな感性の人もいるようだな(笑) もっとも、小泉首相を引き合いに出した三段落目は余分だが。「似ている」から何だというのか。「俺たちだけじゃないよな」という繰言はいい加減にしてもらいたいものだ。
by SIGNAL-9
| 2006-01-27 17:09
| 奇妙な論理
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