話題の「のまネコ」問題であるが、まだ進行中でもあるし、正直なところ
エイベックス、かっこ悪い(悪) という感想以外特にない。 もっとも、この件でちょっとおもしろいのは、ネット発ということで、問題の進捗がほぼオープンにトレースできることである。全国紙各紙が取り上げたのは9/30のエイベックスの(稚拙な)一方的撤退宣言が出てからだが、ネット越しに見るとはなしに見ていただけの俺みたいな半可通の人間から見ても、「おいおい、そりゃあちょっと『事実』と違うんじゃないの?」と思われるような報道がある。 一例として読売新聞の2005年9月30日付(本紙では10月1日朝刊)の記事を見てみよう。 「のまネコ」商標登録出願取りやめ…「モナー」に酷似非常に短い記事だが、この記事には非常に重要な要素が欠落している。そもそも「のまネコ」がモナーを「参考」にしたものであるというAVEX自身も認めている事実だ。 AVEXがいうところの「インスパイヤ」という表現が、パクリと同義として揶揄的に扱われている状況から見て、「酷似しているとして、ネット利用者が反発」という要約の仕方ができるものだろうか? 「酷似もクソも、そもそもパクリじゃねぇか」というのが、むしろ事実に近い「反発」の内容ではないか。 しかも、そもそもの「事件の発端」の要約の仕方も奇妙だ。読売の要約では 歌詞が「飲ま飲まイェイ」など日本語に聞こえることから評判となり、収録アルバムは70万枚以上を売り上げAVEXの発表では、 私たちは、昨年10月に、「恋のマイアヒ」の楽曲を使ってアスキーアート文化の影響を受けた映像と共に音楽を楽しむ面白いフラッシュを見つけました。そのフラッシュは、使用許諾なく楽曲を使用していましたが、「これは非常に面白いので、是非皆さんにも楽しんでもらおう」と思い、作者の方に私たち用に改めてフラッシュを作ってもらい、もちろん作家の許諾を取った上で、CDの特典映像としました。それがマイアヒ・フラッシュの始まりだったことは皆様ご存知のとおりです。と、「のまネコ」FLASHの存在がCDのヒットに繋がったことを認めている。これを<歌詞が評判になったから大ヒット>と要約してしまうのはおかしくないか。だいたい「歌詞」が評判でなぜネコのキャラクターが問題になるのか、この記事から読み取れるだろうか。 つまり、読売の記事は、問題のきっかけになったいわゆる「のまネコ」FLASHの存在を完全に欠落させて状況を要約しようとしているので、我々が見ている「事実」と微妙に食い違っているのである。 この読売の乱暴な要約、なぜ「わた」氏のFLASHの存在に言及していないのか、その本意は俺にはわからない。そもそも調べないで書いているのか、なんらかの意図があって「のまネコ」の出自に言及したくないからなのか、「どーでもいい」と思っているからなのか。 ただ、新聞紙上伝えられる内容と、ネット上で見受けられる内容が食い違っているというのは事実であり、マスコミ報道というのはいつもそういう目線でみていないといかんよなぁと思う今日この頃である。
by SIGNAL-9
| 2005-10-01 11:55
| 奇妙な論理
|
カテゴリ
全体 一般の話題 奇妙な論理 奇談・異聞 秋葉原 研究(笑) 町歩き 古い話 東電災害 電算機関係の話題 情報保護・セキュリティ 読んだり見たり TIPSとかKludgeとか 拙作ソフトウェア 未分類 最新の記事
記事ランキング
以前の記事
最新のトラックバック
その他のジャンル
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||