東東京で「独自の放射線計測」に手を付けている区などの記事で、東京でももっと細かく調べるべきだと主張してきたが、ようやくいくつかの自治体(「区」レベル)で動き始めたようで、まずは良い傾向だ。些か遅きに失した感もあるが、何もしないよりはましである。
かたくなに大本営発表にしがみついていた都も、そろそろ真面目に「安全・安心」に取り組む動きが見えつつある。都内における空間放射線量の測定の拡充について のだが。 まだちょっとアレなのは、根本的に調べる方針が間違ってないか?という疑問である。 俺はかねがね、「ヤバそうなポイント」を発見するために、計測ではなく「探索」視点で調査を行うべきだ、と主張してきた。 現時点では漫然と空間線量を測っていてもあまり役には立たない。むしろ、
一例を挙げる。 下水処理施設にセシウム同位体が高濃度に蓄積され、それが焼却されているということに関しては、ようやくテレビでも取り上げられるようになった。 「江東こども守る会」が独自に計測した結果の見解によると、東部スラッジプラントからの再飛散が疑えるという。このデータの評価に関しては、一読した限りではそのまま全面的に賛同しかねる部分もあるが、総論としてはスラッジプラントからの再飛散に蓋然性があることに異論はない。 「江東こども守る会」の調査報告にはいくつかの大きな仮定があり、当然ながら高リスク側に倒して(「悲観的に」)評価している。これはこれで資料の趣旨としては納得だが、結局のところ、スラッジプラントの管理責任元である東京都の調べ方が足りない、ということが最大の問題なのである。 東京都下水道局が今出している情報からでは収支に関して何も判断が出来ない-漏れてるのか漏れてないのか判らない-というのは前から書いているとおりだ。 南部スラッジプラントを視察した東京都議から、 下水汚泥を焼却した時に出る煙の、煙突排出口付近も調査。ここでも高い放射線量を記録!周辺地域への影響が不安。その場で早急に徹底した調査と対処をするよう要請した。こんな発言もあるわけで、前にも書いたとおり、排ガス(煤塵)含め、収支がある程度判る調査が必要なのである。 このような状況だと、「漏れてる」前提でものを考えることは不合理とは言えないので、その前提であえて書くが; 先月中旬にも書いたことだが、高濃度の放射線汚泥が確認された下水処理施設のそば(数キロ圏内)には、中央卸売市場があるケースがいくつかあるのである。 例えば新河岸水再生センター(板橋区新河岸3-1-1)は中央卸売市場・板橋市場の、葛西水再生センターは葛西市場の近所だ。 施設内の空間線量で2.7μSv/hが計測された南部スラッジプラント(大田区城南島5-2-1)はすぐそばに中央卸売市場大田市場がある。 中央卸売市場というのは一般的に、かなり通気性の良い施設である上、排水の多い場所である。 水再生センター・スラッジプラントでセシウムが高濃度の汚泥・焼却灰が確認されているのだから、まず真っ先に濃縮された汚染の再拡散を疑って調べるべきだし、その近在に卸売市場のような飲食物が集積される重要拠点があれば、流通している物品の計測も必要だが、施設そのものの汚染状況を調べてみるというのがマトモなリスクマネッジだと思うのだが、どうか。
by signal-9
| 2011-06-09 15:36
| 東電災害
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