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安価な3Dスキャナーを自作する方法

年末年始の工作に最適?1万円以下で3Dスキャナーを作っちゃう方法 December 27, 2006 9:17 AM written by 100SHIKI Apprentice
なんとも簡単に3Dスキャナーを作る方法が紹介されていました。3Dスキャナーというと高価な業務用の機械を思い浮かべますが、この方法だと自宅でも簡単にできそうです。冬休みに試されてみてはいかがでしょうか。

必要なのはPC、Webカメラ、背景に使うボード(製作方法は後述)、レーザー、そして「DAVID」と呼ばれる無料ソフトです。
素敵。

本家サイトは独逸だが、幸い英語なんで能書きをざっと意訳しとこう。
DAVIDはレーザによる距離スキャンのためのフリーソフトウェアです。あなたに必要なのは、PC、カメラ(例えばWebcam)、背景になるコーナー、そしてスキャンしたいものの上に投射するレーザー光線だけ。高価な商用機材は不要です。


必要なハードウェア
PC

レーザー
 非常に細いが明るい光面を作れるもの。市販のレーザー水準器で大抵間に合います。我々はシンドリカル・レンズの付いたレーザダイオードで大抵の実験をしました。

カメラ
 安いWebcamで動作するだろうけど、高品質のカメラならよい結果を得られるでしょう。白黒(グレイスケールで十分。カラーである必要は無いです。カメラ用のWDMドライバは必要です(SIGNAL9注:PCに繋いでWindowsから制御するんだから当然だわな)

キャリブレーション・コーナー
 スキャンの目印とするために、スキャンしたいものの後ろに置く"キャリブレーション・コーナー"が必要です。それは正確に90度の角度で立つふたつの壁(板)です。そこに貼り付ける必要のあるパターンはダウンロードできます。
 このキャリブレーション・コーナーがミソなわけだな。っても、板っ切れを直角に張り合わせて、指示通りにパターン壁紙を貼り付けるだけなんでかなり簡単に出来そうだが。

 ちと問題はレーザー水準器(レーザーレベラー)かなぁ。レーザーポインタではなくて、ライン光でなきゃ駄目なようだから、ハンディで、しかも安価なつーと、日本ではちょっと入手しにくいかな…と思ってググってみると、なんだ、けっこう売ってるではないか。これなんか4、980円だそうだ。日曜大工の範疇なんだな。

 説明文を読むとけっこう「コツ」がいるような印象だが、サンプルを見る限りけっこうな精度が出ているので、ちょっと試してみたい気になるなぁ。
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by SIGNAL-9 | 2006-12-28 18:18 | 電算機関係の話題

iTextSharpでPDFの文書プロパティを書き換える

 仕事で大量のドキュメントをPDFで集めたのはいいのだが、どいつもこいつも文書タイトルや作者名の文書のプロパティを埋めてきやがらない。
 これじゃあ、後で検索するときに困るだろうが。ちゃんと指示書に書いといたのに、まったく最近の若い奴ときたら…と、ジジイの繰言は置いておくとして、さて、どうしよう?と困ってしまった。

 いくらなんでも一件一件Acrobatで設定つーのはかっちょ悪いではないか。
 そんなくだらない作業に時間を費やしているほど、先行き長い人生でも無いし

 もちろん愛用のpdftkなど、既存ツールでもいいのだが、ちょっとプログラム的に操作したいようなこともあるので、簡単なツールを作ることにした。

 先だって、Javaで、FOPの代替としてiTextを使ったプログラムを作ったばかりだったので、iTextならできるだろうと判っちゃいたのだが、生来Javaという言語がキラいだし(笑)、同じことをやってもあまり面白くないので、iTextのC#へのポーティングであるiTextSharpを使ってみることにした。

 iTextSharpに関してはCodeZine:iTextSharpを利用して.NETでPDF帳票を出力するなどに詳しい。PDFを作成したいのならこのあたりの記事を読めばよろしかろう。俺的にはプロパティを変えたいだけなのでもっと簡単。

iTextSharpをしかるべく配置し、概略こんな感じで文書プロパティは読み出せた。
using iTextSharp.text;
using iTextSharp.text.pdf;



string ReadFile; // 読み出すファイル名(パス名)

PdfReader reader = new PdfReader(ReadFile); // パスワード付だとここで例外を吐くので対処要

infoTitle = (string)reader.Info["Title"];

 文書プロパティを保持してくれるreader.Infoはリストなので、全部読み出したいのなら

foreach (string infostr in reader.Info.Keys) {
… infostrに対する処理
みたいにすればよかろう。俺的には変えたいトコは決め打ちなんで reader.Info["Title"] みたいにダイレクトに指定してる。

で、問題は書き換えである。
いちおう別ファイルとして出力しておこうか。バグってると困るしな(笑)
当初ストリーム作ってコピって…みたいな操作が必要かと思ったのだが、マニュアル読んだらPdfStamperつー便利なものがあるではないか。
// 拡張子を変える
newFile = Path.ChangeExtension(ReadFile, ".FDF");

// PdfStamperを作成。
PdfStamper stamper = new PdfStamper(reader, new FileStream(newFile, FileMode.Create));

// 一時格納用のハッシュテーブル。
Hashtable info = new Hashtable();

// ハッシュに値を設定する
info["Title"] = "超極秘文書 マジェスティック12";
info["Author"] = "少年密偵 禿田正太郎";

// Stamperにハッシュテーブルの内容を入れて
stamper.MoreInfo = info;

// Stamperを閉じればア~ラ不思議ファイルの出来上がり
stamper.FormFlattening = true;
stamper.Close();
 iTextSharpは、オリジナルと比べるとまだ多少「こなれて」いない印象だが、C#からは使いやすい。今後が楽しみなソフトである。
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by SIGNAL-9 | 2006-12-28 11:17 | TIPSとかKludgeとか

メモ:プロキシ自動構成PACファイルから使用するProxyを取得する

 以前から「どうやるんだろ? JScript.DLLキックつーのもなぁ…」と思っていたのだが、WinHTTPでサービス用APIが提供されていたのは知らんかった。
MSの解説はこちら
WinHttpGetProxyForUrlを使えばよい、とのこと。

 テスト用にDelphi6で書いてみる。残念ながらD6にはWinHTTPのヘッダファイルは付いていないので、とりあえず必要な定数と型(WINHTTP_AUTOPROXY_OPTIONS、WINHTTP_PROXY_INFO)WinHttpOpen、WinHttpGetProxyForUrl だけMSDN見ながらポーティング。抜粋しとくとこんな感じ。


PWINHTTP_AUTOPROXY_OPTIONS
= ^WINHTTP_AUTOPROXY_OPTIONS;
WINHTTP_AUTOPROXY_OPTIONS = record
dwFlags: DWORD;
dwAutoDetectFlags: DWORD;
lpszAutoConfigUrl: LPCWSTR;
lpvReserved: Pointer;
dwReserved: DWORD;
fAutoLogonIfChallenged: BOOL;
{$EXTERNALSYM WINHTTP_AUTOPROXY_OPTIONS}
TWINHTTP_AUTOPROXY_OPTIONS
= WINHTTP_AUTOPROXY_OPTIONS;
LPWINHTTP_AUTOPROXY_OPTIONS
= PWINHTTP_AUTOPROXY_OPTIONS;
{$EXTERNALSYM LPWINHTTP_AUTOPROXY_OPTIONS}

PWINHTTP_PROXY_INFO
= ^WINHTTP_PROXY_INFO;
WINHTTP_PROXY_INFO = record
dwAccessType: DWORD;
lpszProxy: LPWSTR;
lpszProxyBypass: LPWSTR;
{$EXTERNALSYM WINHTTP_PROXY_INFO}
TWINHTTP_PROXY_INFO = WINHTTP_PROXY_INFO;
LPWINHTTP_PROXY_INFO = PWINHTTP_PROXY_INFO;
{$EXTERNALSYM LPWINHTTP_PROXY_INFO}

function WinHttpOpen(
pwszUserAgent: PWideChar;
dwAccessType: DWORD;
pwszProxyName, pwszProxyBypass: PWideChar;
dwFlags: DWORD
): HINTERNET; stdcall;

function WinHttpGetProxyForUrl(
hSession: HINTERNET;
lpcwszUrl: LPCWSTR;
lpAutoProxyOptions:
PWINHTTP_AUTOPROXY_OPTIONS;
pProxyInfo: PWINHTTP_PROXY_INFO
): BOOL; stdcall;

implementation
const
winhttpdll = 'winhttp.dll';

function WinHttpOpen;
external winhttpdll name 'WinHttpOpen';
function WinHttpGetProxyForUrl;
external winhttpdll name 'WinHttpGetProxyForUrl';

で、呼び出してみる。要するに、評価対象にしたいURLをWinHttpGetProxyForUrlに食わせてみると、PACを取ってきてキャッシュし、中の FindProxyForURL(url, host) で評価して結果を返してくれる。

var
hHttpSession: HINTERNET ;
AutoProxyOptions: WINHTTP_AUTOPROXY_OPTIONS;
ProxyInfo : WINHTTP_PROXY_INFO;

begin
 // セッションを作る
hHttpSession := WinHttpOpen('TEST',
WINHTTP_ACCESS_TYPE_NO_PROXY,
WINHTTP_NO_PROXY_NAME,
WINHTTP_NO_PROXY_BYPASS,
0 );

AutoProxyOptions.dwFlags
:= WINHTTP_AUTOPROXY_CONFIG_URL;
AutoProxyOptions.lpszAutoConfigUrl
:= 'http://my.pac.server/Proxy.Pac';
AutoProxyOptions.fAutoLogonIfChallenged
:= FALSE;

 // PAC評価
if (WinHttpGetProxyForUrl(
hHttpSession,
'http://www.dest.com/', // 評価したいURL
@AutoProxyOptions,
@ProxyInfo
)) then …


 結果はProxyInfo(WINHTTP_PROXY_INFO)に返ってくる。

 ProxyInfo.dwAccessType:
  WINHTTP_ACCESS_TYPE_DEFAULT_PROXY (0) 設定時のみ
  WINHTTP_ACCESS_TYPE_NO_PROXY (1) 直接接続
  WINHTTP_ACCESS_TYPE_NAMED_PROXY (3) Proxy経由

 ProxyInfo.lpszProxy: Proxyのリスト
 Proxyinfo.lpszProxyBypass:プロクシのバイパスのリスト
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by SIGNAL-9 | 2006-12-27 14:14 | TIPSとかKludgeとか

あの映画はなんだったのか?

 東京12チャンネルなどで、アンニュイな午後のひと時穴埋め的に流されているのを何となく一回だけ見ただけなのに、妙に覚えている映画がいくつかある。

 心に残る名作とかそーゆーものではない。かといって余りの酷さにトラウマ、みたいなインパクトがあったわけでもなく、どう美化してみてもフツーかそれ以下の映画なんだが、ふとした瞬間に「はて、そもそもあの映画はなんだったのであろうか?」と思い出してしまうような、そんな映画だ。

 この間も、『ヘルハウス』をDVDで見ていたときに「あれ、そういや、ロディ・マクドウォールが出てた妙なB級映画見たことあるよなあ。NETだったかな? なんか石像が出てきて…」と頭を過ぎってしまうと、もう気になってたまらない。

 まったくいい時代になったもので、ちょっとググってみるとたちまち判明。
 なるほど、「魔像ゴーレム 呪いの影」つーのか。こちらでは、詳しいレビューをしてくれている方もいる

 スーザン・ストラスバーグの「恐怖」を見ていて、「あ、そういや、奥さんが行方不明になって、全然見知らぬ女が『あたしが妻よ』って押しかけてくるって、やたらおもしろいのをみたなぁ。ありゃTVムービーだったのかな?」

 これはさすがにちょっと調べるのに骨が折れたが、「消えた花嫁」と確定。おお、刑事コロンボのリチャード・レビンソンとウィリアム・リンクの脚本だったんだ。こちらの方のレビューなどを読むと、繰り返し映像化されている有名舞台劇が原作だったのだな。うううううん。どうりで。

 「岡田斗司夫の大統領のヘルメット」現象という奴もあるそうだが、それどころか、どう考えても他の作品と混ざってるような記憶違いもあり、テメエのモズク頭には我ながら笑っちゃうこともある。

 「不死身のコプラン」つー映画を昔々テレビで見た記憶があり、題名は覚えていたのだが、俺は何となく中世風のヒーローもののような記憶があったのだ。調べてみたら全然違うイタリア製のスパイ映画ではないか。俺の記憶ってどうなってるのか(笑) いったいどういう脳内麻薬の化学合成でイタリア製スパイ映画が中世モノと勘違いできるのだ。

 このザマなので、検索しようにも手がかりが少なすぎて、いかんともなし難いモノもある。いや、そもそもそんな映画を本当に見たのかどうかすら怪しいものだ(笑)

 例えばガキの頃にテレビで見た記憶がある「化け猫映画」なのだが、これがナンともわからない。

 俺の家のテレビが白黒だったためか、それとも映画自体が白黒だったのか判然としないが、たぶん白黒映画。 覚えているのは、真昼間、お城の天守閣みたいなトコロで、ザンバラ髪の化け猫を、山伏みたいな男が法力で屋根の上に追い詰めるようなアクションシーンがあったこと。

 子供心にやたら怖くて眠れなくなった記憶があり、棺桶に片足突っ込む齢になった昨今、できればもう一回見てみたいと思い、数年前から探しているのだ。

 邦画の化け猫映画というのは一時ブームにもなったので数は限られているものの、そこそこ本数はある。おまけに化け猫映画つーのは、基本的にどれも同じような話なんで困っちゃうわけだ。

 特に有名な大映のシリーズはDVDでも出ているので、暇を見つけてハジから見てみたのだが、どれも違う。うーん。大映ではなさそうだな。とすると、新東宝あたりか?
 「亡霊怪猫屋敷」は化け猫のデザインが記憶にあるものと近いのだが、どうみても新しすぎる(笑)

 調査の結果、消去法で行くと今のところ最有力候補は、菊地秀行が褒めていた東映の「怪猫からくり天井」なんだが、ビデオ未発売だしなぁ。

 何しろ手がかりが「お城の天守閣でのアクションシーン」しかないので困ったものである。
 しかも、「如何なる方策を講じてでも、ど~しても見てみたい!」つーほどでもないので、これ以上努力する気も起きないわけで(笑)

 もっとも、ガキの頃に見た映画を再見してガッカリ、というのは、俺にとってよくある話なので、思い出はそのままにしておいた方がいいのかもなぁ。
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by SIGNAL-9 | 2006-12-25 15:57 | 読んだり見たり

47氏有罪判決に思う。

ウィニー開発者、有罪・罰金150万円…京都地裁判決 2006年12月13日 読売新聞
ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」を開発、インターネットで公開し、ゲームソフトなどの違法コピーを手助けしたとして、著作権法違反(公衆送信権の侵害)ほう助罪に問われた元東京大大学院助手金子勇被告(36)の判決公判が13日、京都地裁であった。氷室真裁判長は「(ウィニーが)著作権侵害に利用されていることを明確に認識、認容しており、独善的かつ無責任な態度に対する非難は免れない」と違法性の認識を認めたうえで、「インターネット上で著作権侵害の状態を生じさせることをことさら意図したわけではない」として、罰金150万円(求刑・懲役1年)の有罪を言い渡した。被告側は控訴する。
 「包丁が殺人に使われたら、包丁職人がタイホかよ?」と揶揄する向きもあるようだが、比喩として妥当ではなかろう
 Winnyを非難する側からは、『本人はお料理に便利な「包丁」を作るつもりだったのかも知れないが、配っちゃったものは「刀」だった。現実に、それで被害を被っているヒトが出ている』…つー風に見えるのではないか。

 「包丁」のアナロジーでいうのなら、日本刀のような、もともと他人に被害を与えることを主たる機能とした「武器」の所持・使用や製造・配布が規制されていることを考えてみれば、他者の権利を侵害するような「機能」を持っているソフトウェアは製造・配布の規制も止む無し。その意味で、「不正行為の為という使われ方が<主>であることを知ってて配っちゃったのはアウト」…という判断は、一定の理解が出来る。

 とはいえ。

 判決文と、それにのっかった一部マスコミの論調のように、技術者の倫理だのに話を帰着させちゃうのもどうか。
 そういう話をし始めたら、デジカメ・コピー機・ビデオレコーダーその他、複製複写を行うようなあらゆるものの開発者・運用者が著作権侵害幇助の疑いがあり、倫理観の欠如した悪党かも…つーことになってしまう。

 そもそも、47氏が罰金を支払ったからといって、Winnyを使った著作権侵害やら、Winnyウィルスによる情報流出が停まるわけではない。
 論争が、そっちの方面-表現の自由だの倫理観だの-に行ってしまうと、袋小路に陥るような気がしてならない。

 今日時点で各種論調に目を通してみて、個人的に納得できた-テメエの感覚に一番近かった-のは、高木浩光@自宅の日記 「Winnyの問題で作者を罪に問おうとしたことが社会に残した禍根」
この性質を備えるソフトウェアの使用を法律で禁止する立法を検討するべきだと私は考える。
この性質を備えるWinnyなどのソフトウェアは、コンピュータウイルス(ワーム)と同じ性質を持っていることに注意したい。ウイルス(ワーム)は、害を及ぼす、人の意思に反する動作をさせるなどの特徴の他に、(システム管理者の管理範囲を越えた)自動複製拡散機能を持つことが特徴である。Winnyは、ワームが止められない(止めにくい)のと同様の原理によって、任意のファイルの自動複製拡散機能を実現していると言える。

Antinnyなどの暴露ウイルスは自動複製拡散機能まで備えていない。Winnyの自動複製拡散機能(管理者の管理範囲を越えた)を利用しているからだ。言わば、Winnyはウイルス(ワーム)プラットフォームであり、(前記の性質を持つ)そのようなソフトウェアの使用は社会的に危険なものと見なすべきである。
個人的立ち位置の話で恐縮だが、俺はソフトウェアで飯を食っていると同時に、拙いながらもフリーソフト的なものにも手を出している。「Winnyダメ」派の言い分も、「Winnyダメはダメ」派の言い分も「心情的」には「理解」できてしまうのだ、アンビバレンツなことに。
 ただ、原則的には技術に端を発する問題は技術で解決するのがよろしかろう、と思う。

 あいまいな「幇助」だの「表現の自由」だの「倫理観」だの、思想信条上の両極端の議論ではなく、どのような機能がマズいのかといった具体的方面に議論が進めばよいなぁ、というのが今日時点での感想。
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by SIGNAL-9 | 2006-12-14 14:13 | 情報保護・セキュリティ

NHK「日本の、これから『ネット社会』」

 NHK「日本の、これから『ネット社会』」12月9日放映。

 「議論」された内容はさておくとしても、番組中、坂村"TRON"健氏を始めとして指摘があった、NHKの設問のズサンさ・進行の稚拙さに関しては、傍で見ていてもイライラした。

 「インターネットの政府規制、是か非か」みたいな粗雑な二分法で、何がわかるというのか。
 番組内での再三の指摘に、NHK側は「議論の取っ掛かりとして…」みたいなエクスキューズを繰り返していたが、粗雑な取っ掛かりからは粗雑な「議論」しか生まれないし、案の定、番組全体の印象としてはカオスそのものに終始した感が強い。

 そもそも「二分法」つーのは、トンデモ理論やら政治的アジテーションで頻繁に見られるように、筋道たった話し合いには向かない取っ掛かりである。
 定義すらあいまいな事柄に関して、二択の選択を求めるなんざ、「NHK,なにか世論誘導を狙ってるのか?」という疑念すら持ってしまった-番組を終わりまで見て、NHKはそこまで利口ではなかった、という結論に達したが(笑)

 まあ、所詮「娯楽番組」であるので、議論の深まりより「わかりやすさ」優先だ、と言われりゃあそれまでだが、そうであっても、「わかりやすい」ことが良いことだ、なんて前提からして疑ってかかてみたほうがいいのではなかろうか。そもそも技術に係わる問題を、技術用語が出たらば「ちょっと専門的になりました」で腰を折る、それって本当に「わかりやすい」のか?

 電脳屋ケンちゃんと、運用に携わってる人間と、「使うだけ」の一般ピープルを同列にして意見を語らせて…って、それがまともな「議論」なのか?
 議論の中で出ていた「免許性」の例えを使わせてもらうと、助手席にしか座ったことがない/運転はするが、自動車の内部機構には無知/自動車には詳しいけど、道路交通法は素人…みたいな雑多なヒトビトが集まって、「是か非か」たってねぇ。問題の定義・理解自体が同じじゃないんだから。
 せめて話の土俵ぐらいはある程度レベルあわせしないと。

 群盲象を撫でるとか衆愚とかいう単語が頭を過ぎったが(笑)、「朝生」や「ジェネジャン」みたいにバラエティ番組を作りたかったのなら、ハナから対立する立場の人間を用意して話させた方がナンボか「わかりやす」かったのではないか。
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by SIGNAL-9 | 2006-12-11 17:05 | 奇妙な論理

「はやぶさの成果もまた盗られてしまうのでしょうか。」

 「はやぶさ―不死身の探査機と宇宙研の物語」
 熱い本だ。

 移動途中の電車の中で読んでいて、不覚にもうっすら涙が浮かんでしまった。
「はやぶさ」は人の情熱を推進剤とした、世界で初めての探査機なのである。
まさに、しかり。
 おれもあのコ(ああ、擬人化するさ)は、キセノンではなく根性で飛んでいるんではないかと思っている。

 そろそろ年末恒例の今年の10大ニュースをマスコミが取り上げ始める時期だが、先だってやってたさんまと福沢の番組では「はやぶさ」の「は」の字も出てきやしない。「はやぶさ」プロジェクトは「去年の話」といわれりゃあ、そりゃまあそうかもしれんが、サイエンスでの特集は6月号だったわけだし、去年の10大ニュースには間に合わなかった感もあるので、なんとなく納得できん(笑)。テレビなんだからアンケートなんざ捏造してでも「はやぶさ」を上位に…ってあわわ(爆)

 ということでまだまだ頑張っている「はやぶさ」だが、プロジェクトの悲鳴が聞こえてきている。

「はやぶさ」の近況と「はやぶさ-2」にむけて 2006/11/29 JAXA
●もう追われる立場に:まるで逆なで...です。
概要
探査対象:1999RQ36
打上げ:2011年秋 (はやぶさ-2 と同じ時期)
小惑星到着:2013年2月~12月(滞在約300日)。地球帰還:2017年
観測機器:2次元スキャンLIDAR, 可視~赤外カメラ他
試料採取:ロボットアームと微小重力を利用して150g
$1.2 million to concept studies. Mission for less than $425 million.
(これでも NASA 最小クラス。はやぶさ-2 の4倍の予算の投入。)

●はやぶさの成果もまた盗られてしまうのでしょうか。

先手をとられたとは、打たれてはじめてわかるもの。すぐれた企画とは、
先手をうつこと。

はやぶさ-2 ができないと、せっかく日本が先手を打っていながら、
先行される可能性。残念ながら、内示される来概算で通る可能性は
高くないと言われている。なんとか、声をあげたいところ。応援もほしいです。

……

「はやぶさ2」によって得られた成果を世界に発信することで、日本という
国の文化や教育レベルを世界に示すことができ、世界の科学教育でも
指導的な立場に立つことができるようになるわけです。

応援してください、「はやぶさ2」。「はやぶさ」の成果があぶない。
「はやぶさ2」実現に向けて 2006.12.04 松浦晋也のL/D
アメリカは「はやぶさ」が失敗すると判断し、自分たちが最初の小惑星サンプルリターンを行うつもりでいる。予算は4億2500万ドル(1ドル115円換算で、489億円)。「はやぶさ」は探査機本体が約127億円。打ち上げに使ったM-Vロケットが約70億円の、およそ200億円ほどを使った計画なので、規模として約2.5倍ということになる。
 俺も松田さん御提案のメール先には即効でメール出したが、他にも応援はできないのか。

前回同様のキャンペーンで、一口いくらで寄付を募ってくれれば、出せる金なら出すぞ。ぬれ煎でも売ってくれりゃあ、生活習慣病をおしてでも貪り食ってやるつもりだ。つーか、映画化とは言わないが、テレビドラマかアニメ化くらい考える目ざとい広告代理店は無いのか。この国には「プロジェクトーX」みたいな番組が受ける土壌があるのだから、まったくダメダメとは思えないぞ。あさりよしとお氏あたりがデザインしたキャラクター・グッズの類なら寄付分上乗せの暴利でもガンガン買ってやる用意はある(笑)。

 もちろん、一般貧民どもの寄付なんぞで宇宙機が飛ばせるわけは無い。だが、「はやぶさ」のような先進的なプロジェクトがどれほど国民に夢と希望と娯楽(笑)を与えてくれるのか、それを示していくことは絶対に無駄にはならないはずだ。

 せっかくの、久々に「熱い」科学プロジェクトだ。この熱を冷ますことなく次につなげていくことはできないものか。
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by SIGNAL-9 | 2006-12-11 10:43 | 一般の話題

「金総書記、11ものホールインワン達成」

金総書記、平壌の会員制ゴルフクラブで11ものホールインワン達成 - 北朝鮮 AFP 2006年 12月 06日 16:37:12
【平壌/北朝鮮 6日 AFP】金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong Il)総書記は、世界でも類をみないスポーツ施設であろう会員限定のPyongyang Golf Clubで、1ラウンドのうち合計11ホールでホールインワンを達成したという。金総書記の卓越した才能は、核兵器による瀬戸際外交にとどまらない。「将軍様」の個人崇拝の徹底化に尽力する北朝鮮の宣伝機関は、パー72、7700ヤードのコースで成し遂げた金総書記の偉業に、熱狂的な称賛を送った。写真は北朝鮮の外務省入口に飾られた金総書記の肖像(2002年8月26日撮影)。(c) AFP/Shingo ITO
ぶぅわはははははははははははははははははははははははははははははははははははは。
さすが偉大なる将軍様。やることなすことスゲエな。

 まあ、北朝鮮のゴルフ場というと、こういうモノもあるみたいだが。

グリーンに乗せればホールインワン 金剛山ゴルフ場来年オープン 朝鮮日報 2005/11/21 07:34
「ホールインワンを経験していない方々は、金剛(クムガン)山ゴルフ場においでください」

 ボールをグリーンに乗せるだけで、ホールインワンになる“漏斗型”のホール、世界最長のホールなど、異色なホールを揃える金剛山ゴルフ場がその輪郭を現した。

このゴルフ場の14番ホール(パー3)は、グリーンが漏斗状(写真)であるため、ティーショットをグリーンに乗せるだけで、たいていは中央にあるホールカップに吸い込まれてホールインワンになるように設計された。
 偉大なる将軍様のマネが誰でもできるというわけにはいかないだろうから、全ホール漏斗状なのでは…という推定には無理があるか。

 「タマはどこにいった?」
 「…、あ、入ってます入ってます将軍様!!!」

 なぜか妙にポケットの膨らんだ随行員がカップに手を突っ込んで…を11回繰り返したとかな(笑)

「米国防総省のコンピューターが金総書記を分析した。何度やっても「偉大だ」という結果が出る。怒って電源を切るが、モニターには「21世紀の人類の前途を照らす太陽・金正日将軍」という赤い文字が浮かび、「米国は滅ぶ」という声が響く。そのとき白頭山の正日峰では雷鳴がとどろき、その霊力で金総書記を守っていた」みたいな話を、この現代において堂々と開陳してしまう「国」。

 いや、むしろ恐ろしいのは、「普通の世界の人間」からみれば『ま~た笑かそうと思って…』という話が、「個人崇拝の徹底化」に有効性を持つ-と認識されている-「国」が現実に存在する、ということだなぁ。

 6ヶ国間協議も結構だが、こういう国と「対話」が成り立つのかねぇ。
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by SIGNAL-9 | 2006-12-08 13:09 | 奇妙な論理

「給食制度」はダメだから…?

【コラム・断】給食費という高い税金 2006/12/02 10:50 産経新聞
給食費の滞納や支払い拒否事例が問題となっている。確かに悪質なケースもあろう。だがマスコミ世論に追従するなら小欄の存在意義はない。先日、住民票の交付料をぼったくりと評した。たかが300円の話と思われた読者もいるだろうが、再び異議を申し立てたい。
 評論家の潮匡人氏のコラムである。

 馬鹿正直に指摘しておくと、「決まり自体の問題」と「決まりを守らないことの問題」をすり替えて論じている。

 彼の論を要約すると;
  1. 給食費は高い
  2. なぜ画一的な食事を強制されるのか
  3. 諸外国では非スタンダード
 だから「全員弁当にしろ」「無料給食にしろ」「帰宅させ昼食を取らせろ」…と要約できるが、そもそもこれは「給食費の滞納や支払い拒否事例」問題とはまったくの問題である。

 今問題とされているのは、「決め事を守るべき」という立場の人間からみて正当な理由もないのに、ただ単に払いたくないから払わない、払えるのに払わない、しかも給食自体は食わせろ、という奴がいるという点である。
 その決め事が客観的に不合理かどうかは、別の問題である。

 例えば、仮に親側が「決め事」に対して、「画一的な食事が不都合」「諸外国ではこんなことやらない」という信条的不満を持っているのなら、給食費は払った上で-いちおう「決め事」を守った上で-、わが子には弁当を持参させる、という選択だってあるわけだ。

 「スピード違反が出るのは、速度制限という法律があるからだ。法律を廃止すればスピード違反はなくなる」

ま、どうみても無茶な意見だが、論理的には正しい。たしかにひとつの意見ではある。だが、「だから現行の速度制限を無視していい」、ということには普通ならない-社会を維持する前提でなら。
 「決め事が間違ってるんだから守らなくていい」というのは、無政府主義(アナーキズム)ですらない。単なる「無秩序」である。

 さて、この潮氏の「論」自体だが。

 「給食費が高い」というのは、「でも、それで助かってる御家庭もあるようですが何か?」「ウチは共働きだから弁当作る時間なんか取れないわ」みたいな反論があるだろうし、「画一的な食事の強制」の方も「んじゃあ、ご家庭の経済力の差がダイレクトに可視化されちゃっていいのね? それって差別やいじめを助長するかもしれないけど」「給食制度には、単なるエサの補給ではなく『協力して配膳して食べる』みたいな教育的意味もあるんでは?」みたいな反論は当然あるだろう。

 つーか、今の市井の論議を見ていても既に論点としてあちこちで挙がっている。

 まあ、議論の為の撒き餌-今時風に言えば「釣り」-を意図した故のことなのかもしれないが、全国紙に載った評論家つー肩書のヒトの文章としちゃあ、少々程度が寂しくないかねぇ?
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by SIGNAL-9 | 2006-12-04 17:00 | 奇妙な論理

「桃太郎は反男女共同参画?」

桃太郎は反男女共同参画? 北名古屋 女性の会が啓発劇収録 中日新聞  (稲田雅文)2006年12月1日
おとぎ話の「桃太郎」を題材に、男女共同参画や人権について考えてもらう名古屋弁の創作劇「モモタロー・ノー・リターン」のビデオ収録が30日、北名古屋市法成寺の市文化勤労会館であった。

 創作劇を上演したのは「北名古屋市女性の会男女共同参画委員会」の20人。同会の前身の旧師勝町婦人会は2004年、男女共同参画を分かりやすく啓発しようと、静岡県の高校教諭が書いた創作劇の台本を基に、せりふを名古屋弁に書き換えるなどして手作りで劇を制作した。各地で公演したことがきっかけで、国と愛知県の補助金により劇がビデオに収められ、県内の自治体に配布されることになった。

 物語は、桃太郎に登場するおじいさんが川へ洗濯に、おばあさんが山へしば刈りに行くなど、これまで当たり前に受け入れてきた役割を入れ替えて、固定していると思いがちな男女の役割について考えてもらう内容。主人公も女性の「桃子」とし、犬や猿、キジを連れて乗り込んだ鬼が島では「男も女も、男だから、女だから、ということで区別されず、それぞれが個人として尊重される」などとする3カ条の「鬼が島改造計画」を鬼たちに提案する。

 創作劇は25分の長さで、ビデオは年明けにも完成する運び。大口喜久子会長は「50代から70代までの女性ばかりで、発声練習から始めてようやく形になった。このビデオが啓発のきっかけになればうれしい」と話していた。
 すばらしい。

 この勢いで、他のおとぎ話も啓発的に改変すべきでは無いか。

 例えば「かぐや姫」であるが、あれは明らかに女尊男卑な思想を持っている。当然、絶世の美男に女どもが群がる話に変えるべきである。
 「赤ずきん」もダメだ。猟師のおじさんに助けられるというのは男女共同参画的とはいえないので、赤ずきんが自らオオカミの腹を断ち割って脱出するような話に変えるべきなんである。

 「こぶとりばあさん」・「花さかばあさん」にすべきだし、「瓜子姫」は綺麗でかわいい少年が狡猾で醜い女天邪鬼にかどわかされる話に、「浦島太郎」は超イケメンばかりそろったホストクラブばりの竜宮城で遊びほうけてあっというまにお婆さんになる話に、「鶴の恩返し」は恩返しに来るのは色黒のごつい男であるべきだし、「雪おんな」も雪男が秘密をしゃべった女房をくびり殺す話に変える方が男女共同参画的であろう。

偉大なる男女共同参画のためなら、おとぎ話なんか、どんどん啓蒙的に改変してやるべきなのだ。なにしろ男女共同参画のためなのだから、大抵のことは許されるのだ。

…つーか、こういうことに「国と愛知県の補助金」が出るんだ。ふ~ん。
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by SIGNAL-9 | 2006-12-01 19:05 | 一般の話題