『名探偵コナン』:恐るべき偶然

 先だってテレビアニメの『名探偵コナン』を見ていたのだが、恐るべき偶然に遭遇した。

 第477話『元太の必殺シュート(後編)』という回だったのだが、襲われた被害者がドイツ人で、犯人にばれないように犯人が着ているサッカーユニフォームの背番号11をドイツ語の elf で示す…というのが謎解きのキモだった。

 あれ。俺、この話知ってるぞ?

 おかしいなぁ。どこで読んだんだろう?
 俺はこのマンガ、ごくたまにテレビでやっている映画版を眺めたことがあるくらいで、愛読者ではない。今回もたまたま点けていたテレビでやっていたものを眺めていただけだった。
 だのに、この話、どこかで見たか聞いたかした記憶があったんである。

 本棚を漁って、このデジャ・ビュの原因を見つけた。

エドワード・D・ホック『サム・ホーソーンの事件簿1』(創元推理文庫)所載、「乗務員車の謎」(177ページ)
「オブライアンがさっき切符を数えるのを見たとき、ぴんときたんだ。数だ! 強盗の共犯者だから、きみは本名では旅行しなかった。シュミットはきみが使っている名前を知らなかった。だから、普通の方法-名前ではきみの正体を伝えられなかった。しかし、その代わりにいいことを考えた。きみの寝台の番号を書き殴ったんだ-”エルフ”はドイツ語の11だ。アラビア数字で11と書いたのでは、単に血の筋だと誤解される恐れがあるので、言葉そのものを書いたんだ。”エルフ”とは十一番を意味する。十一番寝台。つまり、きみの寝台だ」
 被害者の謎の(ダイイング)メッセージ elf はドイツ語で11を示す…まったく同じプロットといっても過言ではない。

 すっごい偶然ではないか。人間というのは同じようなことを考えるものなのだなぁ。名手ホックと同じアイディア-説得力はホックの方がだいぶん上のような気もするが-をひねり出すというのは、さすが青山剛昌、たいしたものだ。

 いや、もしかしたらホックの翻案なのかな? 見た覚えは無いけど、どこかに「エドワード・D・ホックの原作による」みたいな文言があったのかな? それにしちゃあ全然違うお話だけど。

 あ、推理小説好きのコナン君、当然ホックは読んでいたんで判ったって設定なんだな。多分。
[PR]
by SIGNAL-9 | 2007-07-10 12:16 | 読んだり見たり
<< 中国ウナギ安全とアピール 煉瓦の名残 >>