タブーが多いのは未開の証(笑)

「核論議」、自民内部に批判 派閥総会で相次ぐ 2006年11月02日21時51分 asahi.com
自民党の中川昭一政調会長が核保有議論の必要性を重ねて発言していることに対し、2日の各派閥の総会などで「政調会長という立場で、核保有について発言すべきではない」といった批判が相次いだ。中川秀直幹事長も記者団に「政調会長は民主主義のあり方として個人的議論まで封印するのはおかしいと言っている。そろそろその真意も周知されたのではないか」と語り、発言を控えるよう暗に求めた。

 谷垣禎一前財務相は谷垣派総会で「日本が核保有しないのは多面的、合理的な根拠がある。原子力の平和利用というエネルギー安全保障とも深く結びついており、こういった問題を意識しないで『議論する』というのは幅が狭すぎる」と批判。

 高村正彦元外相も派閥総会で「国際社会にそんな(核を保有する)実態はないとのメッセージを発することが大事だ」と語った。町村派総会でも「核不拡散条約(NPT)を脱退しないといけなくなる。そういうことも含めて日本は核を持たないのだから、議論しないようにしよう」といった声が相次いだ。
鳩山・民主幹事長、麻生外相の罷免要求 2006年11月03日20時51分 asahi.com
民主党の鳩山由紀夫幹事長は3日、都内での会合であいさつし、自民党の中川昭一政調会長や麻生外相の核保有論議について「核を何らかの形で国の安全保障に結びつけようと議論することに大変憤っている」と批判した。さらに「唯一の被爆国として、世界中から核をなくす運動のトップリーダーとして動かなければならない日本の外相がこういう発言をすることに心から怒りを持つ」と述べ、外相の罷免を要求する考えを示した。
社民党首も外相罷免を要求 2006年11月04日22時27分 asahi.com
社民党の福島党首は4日、札幌市内で記者会見し、核保有議論に関連して「核兵器廃絶の努力を無にする発言だ。諸外国にも『日本が核兵器をつくるのでは』と誤ったメッセージを送ることになる。麻生氏が自分で辞めるか、安倍首相が罷免しなければ、不信任案を出す段階だ」と述べ、麻生外相の辞任を求めた。
共産委員長、外相らの罷免要求 核発言「言語道断」 2006年11月04日19時30分 asahi.com
共産党の志位委員長は4日、東京都内で開かれた「赤旗まつり」の講演で、自民党の中川昭一政調会長や麻生外相の核保有議論について「この2人は内外から厳しく批判があっても、発言を繰り返している。どうにも止まらないなら辞めてもらうしかない」と述べ、発言を改めない限り辞任すべきだとの考えを示した。

 志位氏は「国際社会がいかにして北朝鮮に核兵器を放棄させるか努力している最中に、日本が核兵器保有について議論するなど言語道断だ」と批判。安倍首相も出席して予算委員会でこの問題を審議すべきだとの考えを示した。
 朝日新聞の引用が並んだが、「罷免」でぐぐって上から順に並べただけなので恣意的な選択ではない。朝日新聞が恣意的に記事として多く取り上げているかどうかは知らんが(笑)

 記事から読み取れる「議論すべきではない」理由は;
  1. 唯一の被爆国として、世界中から核をなくす運動のトップリーダーとして動かなければならない日本の外相はこういう発言してはダメ
  2. 核兵器廃絶の努力を無にする発言だ。諸外国にも『日本が核兵器をつくるのでは』と誤ったメッセージを送ることになる
  3. 内外から厳しく批判がある
  4. 核不拡散条約(NPT)を脱退しないといけなくなる。そういうことも含めて日本は核を持たないのだから、議論自体が必要ない
  5. 日本が核保有しないのは多面的、合理的な根拠がある。原子力の平和利用というエネルギー安全保障とも深く結びついており、こういった問題を意識しないで『議論する』というのは幅が狭すぎる


 前のみっつは根拠が薄弱である-というか、根拠として認めることすらできない。単に政権攻撃の為の理由付けに使ってるだけという印象すら受ける(中川政調会長は微妙だが、麻生外相は『核保有の是非』なんか直接的には問うていないと思うが)。

 「トップリーダーとして動かなければならない」「誤ったメッセージ」、一国民としてはそう断言する理由が聞きたいのだ。「何故誤っていると考えるのか」くらいは教えてくれてもよさそうなものだ。ご当人の宗教的信条ということでないのなら。そういう「問い」すらも「しちゃあいけない」ということなのか? 先日やってたNHKの討論でも「非核は国是である」、みたいなことをノタマッテたヒトがいたが、ホントにそうなの?

 ついでに言っとくと「唯一の被爆国」というのも、正確では無いわな。マラリンガ(オーストラリア)やキリバスやマーシャル諸島共和国のことを忘れてる。「核実験は話が別」ということなのかね。

 4番目のも、そもそも「議論」をするとなぜ一足飛びに「脱退しないといけなくなる」のか、さっぱりわからん。「議論」の結果、NPT堅持という結論には絶対ならないわけ? NPTを脱退しないと議論ができない? それに「核不拡散条約(NPT)を脱退しないといけなくなる」のが何故悪いのか、その理由はなに?

 「日本が核保有しないのは多面的、合理的な根拠がある。原子力の平和利用というエネルギー安全保障とも深く結びついて」いる…これは議論のとっかかりになるかも知れない。その「多面的・合理的な根拠」を挙げてほしいわけだ。それが「議論」というものなのではないのか?

 とまあ、俺個人はきちんと根拠・メリット・デメリットを提示した「議論」をして、その結論として「非核を貫く」-当然、対案も含めて-を出して欲しいと思ってる。

 「ダメなものはダメ」は思考を放棄した馬鹿の言うことである。

 そうでないと、もしかしてマジメに議論をしたら、やっぱり核保有の方が『正しい』って結論にしかならないと思ってるのではないか…と邪推したくなっちゃうんだが。
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by SIGNAL-9 | 2006-11-06 11:53 | 奇妙な論理
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