ぺんぎん書房版 ヨイコノミライ!、たまたま読んでみたらイイ感じだったので注目していた。ところがその後、版元の倒産でどうやら未完に終わりそうだという話を聞き、残念に思っていた。
そんな折、小学館から増補して完全版で再販されるという記事を読んで、「うむ。このまま埋もれさせるには惜しいものな」と楽しみにしていたのである。 で。 「!」の取れた「ヨイコノミライ 完全版」を読了したのだが、惜っしいなぁ、というのが現時点の感想である。 作者のブログによれば、 そして『ヨイコノミライ!』。こちらについてはいろいろな方からお話をいただきました。幸せな作品です。このまま連載を続けるというお話もいくつかいただき、ものすごく考えに考えましたが、120Pを単行本に描きおろしで決着という形に決まって、よかったと思っています。単なる消費者側の感想なので、勝手な言い草なのは承知なのだが、展開したお話を畳み込むには書き下ろし枚数が少なかったのはなかろうか。言葉は悪いが、尻切れトンボ感が拭いきれない印象なのである。 念のために言っておくが、作品を完結してくれたことには、感謝こそすれ非難するつもりは毛頭無い。 相対的に見て作品の水準も高い。「完全版」全4冊、イタい話が許容できる人にはお勧めできるマンガである。 そうなのだが、こっちが勝手に先読みしてワクテカしていた「こうなったかもしれない」姿とは微妙にズレを感じるのだ。 「『黒げんしけん』サイコサスペンス風味つー話になるのかな?」 「おお、レズ風味。さすが、あいかわらずだな、きづき(偉そうだな)」 「この展開、こりゃあニ・三人死んでくれないと話が収まらねぇだろう」 こっちの勝手な妄想なんだから仕方がないのだが、「完全版」では「え、これで終わりなの?」と思ってしまったのは事実なんである。 いや、ほんと、惜っしいなぁ。
by SIGNAL-9
| 2006-10-04 14:50
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