『ゲド戦記』戦記

アニメ映画『ゲド戦記』、原作者のル・グインがそーとー怒っているようだ。

Gedo Senki

 冒頭でいきなり「映画に関して『なんでこんな風にしたの?』と聞かないでくれ。あたしだって不思議に思ってるんだ」(意訳)とこうくる。以下、原作者側から見た状況を要約してみると;

 アニメといえばディズニーくらいの印象しかなかった原作者は、20年くらい前に宮崎駿の最初のアプローチがあった時には、アニメ化は断ったのだが、その後6・7年前に『となりのトトロ』を見て、宮崎駿が作ってくれるなら映画化してもいい、といったわけだ。それどころか原作で空白の期間になっている部分を宮崎駿が好きに作ってくれていいとまで提案した、と。

 ところが2005年8月に、「宮崎駿が引退したがってるので、(実績ゼロの)息子の吾朗が引き継ぎたいのだが」といわれた。失望し不安は感じたが、作業は宮崎駿承認の下に進められるという「本当に確実な印象を与えられた」。

 で、OKしたのだが、結局のところじっくり作ってくれるどころか短兵急で、しかも宮崎駿はノー・タッチ。おまけに引退するはずの宮崎駿は別の映画を製作してるというではないか。

 完成した映画を吾朗が見せに来て「映画は気に入りましたか」と聞いてきた。
現状では簡単に答えられるような簡単な質問ではない。私は言った『ええ。これは私の本ではない。あなたの映画だ。いい映画です』」
 …ま、確かにオトナだったら、作った本人に向かってはこう言うしかねぇよなぁ。

 ところが、この「感想」は個人対個人の場での話のつもりだったのに、吾朗はそれをBlogに載せて公にした。
そのパーティーの最後のお別れの挨拶のとき、
自分からル=グウィンさんに映画の感想を求めました。
これだけはきちんと聞いておかなければと思ったからです。

彼女は短く答えてくれました。
「It is not my book.
It is your film.
It is a good film.」
と。

彼女としては、本当はたくさんおっしゃりたいことが
あったのではないかと思うのですが、
それでも温かい笑顔とともに下さった言葉です。
 ル・グイン側からすれば、オフレコのつもりの感想を公けにしたのなら、こっちも「本当はたくさんおっしゃりたいこと」を書かせてもらうが…というわけだろう。
 以下、原作者本人による映画評が続くのだが、急ごしらえで、暴力的で、統一感も一貫性も感じられない原作の改変で、説教くさくて…と、さすがに大人オブラートに包んだ表現だが、どう読んでもクソミソである。

 俺は原作は昔読んだけどあまり関心しなかったんで思い入れゼロ、映画のほうも付き合いでみたけど論評にたるものではない、という感想なんで映画自体に関する意見を述べる資格は無い。

 だが、この「原作者側の認識」からすりゃあ、たしかに「詐欺的」な行為と思えるんではなかろうか。

 この件に関して、宮崎駿は何か言うべきことはないのかなぁ?
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by SIGNAL-9 | 2006-08-25 10:46 | 一般の話題 | Comments(0)
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