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FF VII アドベントチルドレン

 今頃になって「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」を鑑賞。
 発売日に購入済だったのだが、何となくツンドクになってたので、遅まきながら今頃見てみたのだ。

 俺はドラクエ派なので、FFにはさして思い入れはないが、一応ファミコン時代から全作プレイしてきた程度の人間である。130億円の特損という大記録を打ち立てた映画版ファイナルファンタジーもDVDで所有している程度のファンではある。
 まぁ、多少の期待はあったのだ。

 で、鑑賞後の感想。「う~ん、どうなんだろう」

 製作側が「カッコいいだろう」と思ってるのであろう、独りよがりのダイアログやストーリがことごとくダサいつーのは、もはやFFの「芸」だろうから置いておくとしても、アクションシーンの出来の悪さは目を覆わしむるものがある。

 なにがどう動いてどうなった、というシーンの流れや空間把握が殆ど出来ない、要するにシーンの設計というものがまるで見えてこないのである。

 カメラを始めてもった素人がこれ見よがしに視点動かしまくったりズーム多用したりするのと似たような「観にくさ」である。コスト削減という進化圧の中で独自の進化を遂げた日本流アニメーションの悪いところを煎じ詰めちゃったような気がする。まあ、確かに止め絵にすりゃあ綺麗なんだが。

 逆に拾い物だったのが、「スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」
リンクしたamazonのカスタマレビューを見ると毀誉褒貶であるし、IMDbのレ-ティングでも6.5という、悪くは無いが微妙な数字だ。

 実は劇場公開はスルーしたクチなのである。「レンタル落ち返品不可800円均一」の山の中から何となく-発作的にジョリ姐が見たくなっただけ-買っちゃったという体たらく。
 まったく期待していなかったのが、かえって良かった。

 「空飛ぶフライシャー風ロボット」「ワッカの出る光線銃」「空海両用のレシプロ機」「謎の島の悪漢の基地・襲いかかる巨大生物」「足の付いた銀色の巨大ロケット」「巨大ロボに襲撃された東京が背びれのある巨大怪獣に救われたという新聞記事」…

お前は俺か>監督(笑)

 個人的ツボへの適合性を置いておくにしても、ストーリにしろシークエンスの組み立てにしろ、基本を押さえているので安心して観ていられる。「何がどうしてどうなった」が把握しやすいのである。

 結果的に「映画としてみた場合」の俺様ランキングは、

「大空主将と未来の世界」(DVDの原題欄より)>越えられないカベ>>「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」

つーことになってしまう。

 比較するような映画ではない? でも、どちらも「実写」ではないし、架空の世界でのアクションつー点では同じカテゴリの「映画」だと思うのだ。

 確かに、「スカイキャプテン」の方も、期待にワクワクしながら劇場で見ていたり、スペシャルエディションDVDを正価購入していたら同じ感想を持ったかどうかは微妙なところだ。冷たい目で見ればあちこちに瑕疵が見られるのは事実だし、手放しで絶賛できるほどの映画ではない。
 俺がこの映画を「いいじゃん」と思ったのは要するに投下したコストを超える予想外のキックバックが得られたからであって、この条件が変わっちゃうと感想も変わったかもしれない。端的には「800円ぽっちでウマイマズイ言う資格はないよな…お、けっこうイケるじゃん」つーところなわけだ。

 そうはいっても、「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」を800円で買ったとして、「まあ、いいや」と思えたかどうかはさらに微妙な感じではある。

 モノを観るつーのは中々に水物であるなぁ、というのが大人オブラートに包んだ今日の結論なんであるが、「スクエニ、ちゃんとした映画観てから作れや」つーのが本音だったりする。
by SIGNAL-9 | 2006-08-21 11:29 | 読んだり見たり
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