『特撮博物館』を観てきた。

 とっとと行かなきゃいけなかった(義務かよ)のだが、ずるずる先延ばしにしていたら10月8日までだったので慌てて、館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技を見に行った。



 いや、もうね。 なんつーか、燃えるわ。

 メーサー砲台を始めとする東宝自衛隊の特殊車両の数々。我が青春の轟天号。テレビ版に改修された"わだつみ"。しれっと置いてある妖星ゴラスの"実物"。足場からしたたり落ちた鉄錆の後まで再現している電柱のミニチュア。

 思わず隠し撮りしたくなるお宝の山。
 いや、もちろんそういう不正行為はやらないが。

 ちゃんと撮影用のミニチュアは用意されているしな。



 みよ、この作り込み!



 安物のデジカメで撮っても、このクオリティ!









 我ながら不思議なのだが、今や「絵」という観点だけに限れば、CGIでほとんどカバーできるからミニチュアの出番なんかないだろ、とアタマでは思ってるのに、何で"物理的現物"というのはこんなにも魅力的なのだろう。

 二次元の絵では満足できないからフィギュアが欲しくなったりするのと同じなのかなぁ。物神崇拝の変形? それともやはり、俺には言葉には出来ないけど、どこかが「違う」から?

 夏休みも終わったというのに、かなりの見物客が来ていたことにびっくりした。

 なんだよ、特撮好き、まだまだいるんじゃん!

 こんだけ客が入るんなら常設館でもイケんじゃね?

 この博覧会の為に作られた『巨神兵東京に現わる』も良かった。何よりも作り手が楽しんでいるのが伝わってくる。

 "特撮映画"が作られなくなってからかなり経つ(申し訳ないが、今のウルトラマンとか仮面ライダーや戦隊ものの"映画"は、俺的には"特撮映画"とは思えないので)。

 『巨神兵東京に現わる』を観て、「これが最後の特撮とは思えない…」と無邪気に呟ければ幸せなのだが、興業という側面から考えると、中々難しいだろう。
 でも、適当な機会と場所と、作り手の熱意があれば、これだけの集客力はあるわけだ。
 あえて文句――というか、嘆いておくと、そこここの説明書きに「是非大画面で!」という趣旨の一文が添えられていたのだが、現実問題として、その「大きな画面」で見ることが出来る「場所」が無い。

 このレベルの展示内容で、ミニシアター規模でもいいから上映システムが併設されていて、昔の"特撮映画"のローテーション上映でもやってくれる常設施設があったら、けっこうやっていけるような気もするのだがどうか。

 例えば、往事、映画興行の一大拠点だった浅草は、この10月でとうとう映画館が無くなってしまうそうだ。
 いまや「映画だけ」で食ってくのは無理だろうが、こういう"忠誠心のあるファン"が付いているジャンルのものなら、合わせ技でナントカ商売になりそうな気がするのは素人の甘い見積もりなのかなぁ。
 浅草のある台東区は、上野に美術館群も抱えてるわけだし、「コメディ映画祭」もいいけど、こーゆー"ヲタク向け"のジャンルにも目を向けてくれないかなぁ。

 …と、浅草の映画館で東宝特撮の黄金期の作品を鑑賞したオジサンは思うわけだ。


 帰りがけ、スカイツリーが遠くに見えた。

 『あれ、どうやったら格好良くぶっ壊われるかなぁ』

 と、妄想が広がった。
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by signal-9 | 2012-09-24 12:33 | 読んだり見たり
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