東東京で「独自の放射線計測」に手を付けている区

渋谷区も放射線量を独自計測へ 産経 2011.5.31 21:46
東京電力福島第1原発事故に伴い東京都渋谷区は31日、6月中にも区内の放射線量を独自に測定することを明らかにした。近日中に専門家から意見を聴取し、測定場所や測定方法を決定する。

 区によると、放射性物質の影響を心配する声が数多く寄せられており、特に校庭や園庭、公園などについてが多いという。

 専門家は小児科医や研究者らを予定。計測対象場所の選定のほか、大気や土壌、水などの計測対象や方法についても疫学的に評価する。

 桑原敏武区長は「6月から学校のプール授業が始まるが、保護者には心配の声がある。子供は特に放射線の影響を受けやすいとされるので、6月中には測定を始めたい」としている。計測は定期的に行い、結果は区のホームページなどで公開する方針。
東日本大震災:学校で放射線量測定 あすから平塚、大和両市で /神奈川 毎日新聞 2011年5月31日
 福島第1原発事故による放射性物質の子供への影響を懸念する声が高まり、平塚、大和両市は30日、学校での放射線量を6月から測定すると発表した。県内の測定値は屋外活動を制限する国の基準値を大幅に下回り、県立校や他の自治体は測定を見送っている。しかし、県産茶葉から放射性物質が検出されたこともあり、「不安解消のため」と両市は独自の測定に踏み切る。
土壌、大気中の放射線量 自治体独自測定の動き 2011年5月28日 読売新聞
習志野市は27日、同市鷺沼の市役所隣の空き地で、簡易測定器を使い、大気中の放射線量を測定。地表から高さ1メートルが毎時0・07マイクロ・シーベルト、5センチが毎時0・09マイクロ・シーベルトで、学校などで屋外活動を制限する国の基準値(毎時3・8マイクロ・シーベルト)を下回った。同市は「健康に問題ないとの結果が得られた」としている。

 市川市は27日、市内3か所で24日に大気中の放射線量を測定したところ、毎時0・17~0・25マイクロ・シーベルトだったとホームページで公表した。簡易測定器を使い、市有地などの地上1センチ、50センチ、1メートルの高さで、1分ごとに計3回測定、平均値を出した。

 船橋市は6月2、3日、市内の保育園や小学校、公園計11地点で大気と土壌の放射線量を測定する方針。大気は1地点につき、砂場では地表面から1センチの高さで、園庭では1センチ、50センチ、1メートルの高さで5回測定し、平均値を出す。土壌は地表から深さ5センチの土砂を採取し、分析する。結果は市のホームページで公表する。 富里市は、大気中の放射線量を市消防本部(市七栄)で毎日測るほか、市立小中学校、幼稚園、保育所の計18施設で週1回測定する。いずれも31日から、市のホームページで数値を公表していく。
その他、「放射線」「独自測定」/「独自計測」というキーワードでWeb検索すると、東京及びその近隣でもいくつかの地方自治体が動き始めたようである。

 ちょっと気になるのは、

 「県内の測定値は屋外活動を制限する国の基準値を大幅に下回り」
 「学校などで屋外活動を制限する国の基準値(毎時3・8マイクロ・シーベルト)を下回った。同市は「健康に問題ないとの結果が得られた」としている」

 やはり例の「国の基準値」、 20mSv/y→「3.8μSv/h」が拡大解釈されているような気がする。

 「屋外活動を制限しなくて良い」と「安全です」は同じ意味ではない。3.8以下だったら「健康に問題ない」だなんて、国は担保していないわけで、文科省はすでに非を認めた形で
公立学校では、ほぼ10割国の負担ということを指しておりますが、その財政支援を行うことといたします。
対象につきましては、土壌に関する線量低減策が効果的ということとなる校庭・園庭の空間線量率が毎時1マイクロシーベルト以上の学校とし、これは6月1日ごろからこの測定を再度全校について行いまして、その結果に従って、この1マイクロシーベルト以上の学校ということを見極めていきたいというふうに思っております
(5月27日 髙木義明 文部科学大臣の会見)と言い始めた。

 要するに、実質的に今の「国の基準」はバックグラウンド込みで 1μSv/hということである(それでも8.8mSv/y、自然被曝の世界平均の3.7倍なわけでまだ高めの値だが)。

 さて、渋谷区が調べ始めるというニュースはちょっと意外に思った。

 前から書いてきたように、東京ではどうも北東-東側の方がセシウムの汚染度が相対的に高いらしきデータがいくつも得られている(「ホットスポット」という用語を使うのはどうかと思うが)。
 「素人計測なんか信用できない!」と青筋立てて反論しても、限られたポイントとはいえ農作物や土壌の核種分析結果や、下水・浄水の汚泥など傍証もいくつかあるし。

 こういう事情を反映して、北東-東側の区民の方が要求の声が多いんじゃ無かろうかと思っていたからだ。

 ちなみに、いわゆる東東京の各区の6/1時点での、「区独自の放射線検査」の対応状況をそれぞれのホームページで確認してみると;

足立区 実施中
葛飾区 準備中6/2から
江戸川区 大本営発表。
荒川区 大本営発表。
墨田区 大本営発表。
江東区 大本営発表。ただし亀戸の土壌放射線に関しては測定した人に情報確認。(計測したわけではない)
台東区 大本営発表。調整中
文京区 大本営発表。
北区  準備中。6月中旬開始予定
板橋区 大本営発表。
豊島区 大本営発表。
千代田区 大本営発表。

東東京で手を付けている区は「足立区」「葛飾区」と「北区」だけのようだ。

 個人的にはせめて隅田川から東側の区は、学校や公園は早めに調べた方が-少なくとも調べる手段は手当てしておいた方が-いいと思うのだけど。

【6/2追記】
台東区も手を付けるようだ。
葛飾、台東で空間放射線量測定を開始へ 毎日新聞 2011年6月2日 地方版
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by signal-9 | 2011-06-01 17:24 | 東電災害
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