汚染水浄化、仙台産ゼオライトが有望…学会有志
東電福島第一原発のタービン建屋地下などにたまる高濃度の放射性物質を含む水の浄化に仙台市青葉区愛子(あやし)で採れる鉱物「天然ゼオライト」が有望であることを日本原子力学会の有志らがまとめ、7日発表した。セシウム浄化技術、開発 汚染水に顔料混ぜ--東工大チーム 医薬品などに使われる市販の顔料で、原子炉から発生する放射性物質のセシウムに汚染された水を浄化する技術を、東京工業大原子炉工学研究所長の有冨正憲教授(原子力工学)らのチームが開発した。東京電力福島第1原発の事故で発生している汚染水の処理のほか、周辺の池や沼の浄化にも活用できるといい「一日も早い地域の生活、農業再建に役立てたい」としている。汚染水浄化する!? 粉開発…金沢大教授&クマケン工業 東京電力福島第1原発事故で、放射性物質の汚染水が復旧作業の大きな障害となる中、金沢大の太田富久教授(64)とクマケン工業(本社・秋田県横手市)が19日までに、水処理に活用できる可能性がある「粉」を開発した。水中の放射性物質をつかまえて、沈殿させ、浄化する効果があるという力強いパウダー。太田教授は、「現場で使っていただければ」と、期待を寄せている。とまあ、マスコミは色々と取り上げているようだが。 昨夜放送していた日経スペシャル「ガイアの夜明け」原発に立ち向かう~ニッポンの技術と家族の絆~でもこの手の話がイロイロ出てきていた。 これまで災害危機のために培われてきたニッポンの民間技術が動き始めている。かつて「ガイアの夜明け」で取材した日本ポリグルの小田兼利・会長。納豆のネバネバ成分で、汚染された水からヒ素を除去し、安全かつきれいな飲料水に浄化する。その技術は、バングラデシュをはじめ世界中に広がっている。その小田会長のもとに、東京電力から連絡が入った。「その技術で汚染された水を浄化できないか」。小田さんは早速、実験を始めた。…だが、実際に使われているのはアメリカのロボット(アイロボット社製「パックボット」)だし、汚染水処理施設はフランスのアレバ社である。 こうした処理方法は「日常的にアレバの工場の水リサイクルで実施している」(ロベルジョンCEO)といい、同社は福島のケースでも適用可能としている。「日常的に実施している」ここ重要。 「ロボット先進国」の自負は日本の幻想? 福島原発事故に立ち向かう米国製ロボットの存在感 DIAMOND ONLINE それにしても、日本はロボット王国のはずではないのか。いったいどうしたのか。その答えは恐らく日本のロボット技術開発が製造現場で使われる産業用ロボットや、かわいい動物や精巧な人間の動きを模したヒューマノイド型に集中しているためだろう。 この見方はおそらく正しい。4/20付けの読売新聞記事にもあったが、端的に言えば日本のロボットでは、今の過酷な状況で使えるモノがなかったというのが真相だろう。 クリティカルな現場では、「実績がある」ことが重要である。 運用の実績があり、コストが見通せる手段でないと使えないのである。 「ドロナワで作りましたが、たぶん上手くいきます」ではマズいのである。 例えばアイロボットなんていうのは、軍用ロボットとして戦争というクリティカルな状況で培われた技術のバックボーンがある。 汚染水処理に関しても同じ事だ。膨大な量の汚染水を可及的速やかに、安全を担保しつつ見通しの出来るコストで処理できる技術なんていうのは「現場」で磨かれるものである。 「今日実験室では上手くいきました」なんてのでは使いようがないのである。 「秘密兵器が急に登場して大活躍」そんなのは映画やアニメの世界の話だ。 悲しいかな、これが技術大国・ニッポンの姿だ。 研究者・マスコミ含め、我々はこの「幻想」から脱却する必要があると思う。
by signal-9
| 2011-04-20 10:38
| 東電災害
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